篠山城大書院

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■篠山城大書院 埋見門開閉についてのお知らせ

◆施設概要/篠山城大書院

慶長14年(1609)、徳川家康の命により西国諸大名が動員されて築かれた篠山城大書院は天守のなかった篠山城の 中核をなす建物でした。廃藩置県後の廃城令によって日本各地の城の多くが破却されるなか、大書院は 難を逃れたものの、昭和19年(1944)1月6日の夜に惜しくも焼失してしまいました。 その後、市民の熱い願いと尊い寄付によって平成12年(2000)4月に再建が成り、かつての姿を取り戻すことができました。

大書院は木造建築物としては規模壮大な建物で、現存する同様の建物としては京都二条城の二の丸御殿にある 遠侍と呼ばれる建物に類似しています。二条城の御殿は、将軍が上洛したときに宿所となった建物であり、篠山城大書院は一大名の書院としては破格の規模と古式の建築様式を備えたものといえます。 内部に展示した篠山城に関する諸史料とともに、大書院がまとう江戸時代の佇まいを感じてください。

◆篠山城の歴史

天下普請で築かれた堅城

関ヶ原の合戦後、篠山領は前田茂勝、ついで松井松平康重が封じられ丹波八上城に拠っていました。 大坂城の豊臣秀頼の存在を警戒する徳川家康は、慶長14年(1609)、浅野幸長・蜂須賀至鎮・加藤嘉明・ 福島正則ら豊臣恩顧の大名を動員して新たに篠山城を築いたのです。いわゆる天下普請とよばれるもので、 総奉行は池田輝政、縄張りは築城の名手藤堂高虎が手がけました。15ヶ国、20の大名の夫役、 総勢8万人の労力による大工事で、わずか6ヶ月という短期間で完成しました。

・篠山城の築城

総 奉 行普請総奉行 池田輝政
縄張奉行藤堂高虎 ・家臣:渡辺勘兵衛了
助役大名松平康重(丹波八上) 有馬豊氏(丹波福知山) 織田信包(丹波柏原)
谷 衛友(丹波山家) 別所吉治(丹波北由良) 京極高知(丹後宮津)
池田輝政(播磨姫路) 池田忠雄(備前岡山) 森 忠政(美作津山)
戸川逵安(備中庭瀬) 木下勝俊(備中足守)
福島正則(備後・安芸 広島) 毛利秀就(周防・長門 萩)
浅野幸長(紀伊和歌山) 蜂須賀至鎮(阿波徳島)
生駒一正(讃岐高松)山内康豊(土佐高知) 加藤嘉明(伊予松山)
富田信高(伊予宇和島) 藤堂高吉(伊予今治)  計十五カ国二十大名

築城に先立って、現在の王地山公園、東岡屋の飛の山などが候補地にあがりましたが、 現在地が最終築城地に選ばれたと伝えられています。 完成後、松平康重が八上城から移り、以後、松平氏3家8代と青山氏6代といずれも徳川譜代の有力大名に 引き継がれました。江戸時代、260年余の幕藩体制のもと、篠山藩5万石の政治・経済・文化の拠点として その役割を果たしたのです。

大書院の古写真

篠山藩主

松井松平家
5万石
(1608年~1619年)

藤井松平家
5万石
(1619年~1649年)

形原松平家
5万石
(1649年~1748年)

青山家
5万石→6万石
(1748年~1871年)

◆大書院の歴史と概要

歴史を感じさせる、その威風堂々とした姿

大書院は、慶長14年(1609)の篠山城築城とほぼ同時に建てられたと考えられています。以後、幕藩体制が終わるまでの 約260年間にわたって、篠山藩の公式行事などに使用されました。建物は、北正面に唐破風をつけた車寄があり、 東に中門が突き出す様式で、内部には8つの部屋があります。藩主の着座する上段の間は、大床、違棚、帳台構、 付書院が設けられています。

明治6年(1873)の廃城令によって篠山城の大半が取り壊されましたが、大書院の保存を願う人々の努力により、 城建物の中ではただ1つ大残される事になったのでした。その後、小学校、女学校また公会堂などに利用されましたが、 惜しいことに昭和19(1944)年1月6日の夜、火災により焼失してしまったのでした。

大書院の特徴

大書院は木造住宅建築としては非常に規模が大きく、現存する同様の建物の中では京都二条城の二の丸御殿にある遠侍とよばれる建物に匹敵す規模です。二条城の御殿は将軍が上洛したときの宿所となった第一級の建物ですから、大書院は一大名の書院としては 破格の規模と古式の建築様式を備えたものといえます。

大書院の規模

大書院を復元するにあたっては、古絵図、古写真、発掘調査等の総合的な学術調査が実施され、その成果に基づいて 設計と建築が行われ、平成12年(2000)3月に完成しました。復元された建物は平屋建てで北(妻側)を建物正面とします。 床面積は739.33平方メートル、棟高は12.88メートルあり、屋根は入母屋造り、こけら葺きとなっています。

上段の間について

上段の間は、最も格式の高い部屋であり、幅3.5間(6.9m)の大床、その左手に付書院、右手に違い棚、帳台構が 設けられています。こういった座敷を飾る施設が整うのは大書院が創建された慶長年間頃のことと考えられています。 この上段の間には、往事の雰囲気を再現させるため、江戸時代初期の狩野派絵師が描いた屏風絵を障壁画として 転用しています。

北立面図

◆二の丸御殿と庭園跡

大書院とともに篠山城の中核をなした二の丸御殿跡

二の丸は、大書院・小書院・中奥御殿・奥御殿・台所などの建物と築山を持った庭園からなり、 儀式・執務を行う公的な場として、城主の生活空間である私的な場として、篠山城で最も重要な場所でした。 これら御殿群の周囲を三層の櫓一棟、二層の隅櫓五棟が取り巻き、それらをつなぐように多聞櫓と門が 配置されていました。

伝来する二の丸御殿間取図や発掘調査の結果より、御殿の建物群は何度かの建て替え、増築が行われたことが 知られます。明治維新後、大書院を除いた建造物は取り壊され、ただひとつ残っていた大書院も昭和19年(1944)に焼失、 篠山城はすべての建物を失ってしまいました。

その後、大書院が再建されましたが、御殿は立体的に復元できる資料が なかったことから、最も古い江戸時代中期頃の間取り図をもとに平面表示する形で整備に着手、総工費1億円1千万円の 費用を投じ平成14年(2002)の春に完成したものです。

二の丸概略図

◆展示物のご案内

大書院を中核とする篠山城の歴史を紹介

大書院

江戸時代の篠山藩内の出来事をパネル展示。

展示室

篠山城模型・パネル・歴史資料等によって篠山城の築城の様子、城下町の形成、藩主の移り変わり等を解説。

シアター室

ビデオ作品「篠山城物語」を放映。篠山城築城の歴史的背景、城普請の様子などを紹介。
(9時30分から15分ごとに放映)
簡単な案内については係員にお申し付けください。

◆ご利用案内

基本情報

住所兵庫県丹波篠山市北新町2-3
電話TEL:079-552-4500 FAX:079-552-5110
開館時間9:00~17:00 ※受付終了 16:30
休館日毎週月曜日  年末年始(12月25日~翌年1月1日)
※祝祭日は開館、翌日休館
駐車場有料駐車場あり
篠山城大書院入館料大人:400円  / 高校・大学生:200円  / 小・中学生:100円
歴史4館
共通入館券
大人:600円  / 高校・大学生:300円  / 小・中学生:150円

※共通券は2日間有効。 ただし2日目が休館日の場合は当日のみ有効。
※歴史美術館が特別展期間中は、4館共通券の料金が異なる場合があります。
30名以上 団体割引大人:300円  / 高校・大学生:150円  / 小・中学生:50円

※お決まりの場合、お手数ですが、ご予約をお願いいたします。
※必要に応じて展示解説や質問への対応をさせていただきます。
入館無料対象①身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方
②保護者同伴の6歳未満のお子様
③「ひょうごっこココロンカード」「のびのびパスポート」をお持ちの方
④日本博物館協会会員証をお持ちの方
⑤「ひょうごカルチャーパス」をお持ちの方
館内ガイド必要に応じて展示解説や質問への対応をさせていただきます。
※事前予約要

バリアフリー情報

●車椅子をご使用のお客様へ
車椅子は3台ご用意しております。係員にお申し出ください。
受付にお申し出いただきますと係員が 車椅子用スロープをお開けします。
館内は、すべてバリアフリーです。

●車椅子用トイレ1箇所完備

●小さいお子様をご同伴のお客様へ
授乳室・おむつ交換室をご用意しております。係員へお申し出ください。

お部屋ご使用のご案内

部屋名前(9:00~12:00)午後(13:00~17:00)
孔雀の間2,000円2,000円
手まりの間2,000円2,000円
虎の間5,000円5,000円

学校関係者の方へ

丹波篠山の歴史を一挙に学べる篠山城大書院・青山歴史村・武家屋敷安間家史料館・歴史美術館は 班別ウォークラリーに適しており、近年、阪神圏の多くの学校に利用していただいています。

※校外学習でのご入館は、お手数ですが、かならずご予約をお願いいたします。
※必要に応じて展示解説や質問への対応をさせていただきます。
※見学準備や事前・事後の学習に役立つ情報提供、さまざまなご相談もできる限り対応いたします。

団体入館申し込みお問い合わせはこちら

●鉄道・バス
JR福知山線「篠山口駅」から神姫グリーンバス篠山営業所行「二階町」バス停下車 徒歩5分

●自動車
舞鶴若狭自動車道「丹南篠山口I.C.」から東へ約10分

歴史文化施設地図



◆篠山城大書院/目次

◆ご利用案内

◆交通手段/地図

◆年間開館スケジュール

◆イベント情報

日本遺産丹波篠山

日本100名城巡り85 №57篠山城 2014/08/31

大書院今昔写真集