王地山陶器所

◆王地山焼きについて

王地山焼は、江戸時代中ごろの文化文政期(1804~30)、当時の篠山藩主であった青山忠裕(あおやまただやす)がこの王地山の地に築いた藩窯です。  

三田藩で青磁焼成に成功した京都の名工、欽古堂亀祐(きんこどうかめすけ)を招いて指導させました。製品は、青磁・染付・赤絵などの中国風の磁器を模したものが多く、手彫りの土型で素地を型押し成形するなど、繊細かつ高度な技術をもって作られていました。

当時、大名たちの間では、茶器を焼く藩窯を持つことが流行していました。また、藩主の社交や藩内の産業育成などが開窯の背景であったと考えられています。篠山藩や地元の豪商などの保護もあり、嘉永年間(1848~54)の最盛期には幾多の気品ある作品が焼かれていましたが、明治2年(1869)廃藩置県を目前にして廃窯の運命となりました。

◆王地山陶器所

幻の磁器を復興、その火を未来へと紡ぐ

現在の王地山陶器所は、廃窯から100年以上の時を経た昭和63年(1988)に、同じ王地山の麓に復興されました。  

独特の緑色の青磁、染付、赤絵などの作品を当時の技法を使って製作しています。併設された展示室での展示・販売のほか、百貨店やギャラリーでの作品展も行っています。復興時に築窯した登り窯も、1年に1度は火を入れ、登り窯ならではの作品作りにも力を注いでいます。  

王地山陶器所では引き出物、記念品などのご注文も承っております。また、陶芸教室も行っています。詳細はお問い合わせください。

◆王地山焼の展示・販売

丹波篠山市民センター内のクリエイティブカフェで王地山焼を展示・販売中です。

普段使いにおススメの王地山焼を揃えています。チョッと市民センターに立ち寄られたとき、クリエイティブカフェで一服されたときなど気軽にご覧になってください。

◆王地山焼の作品(製品)

伝統の技を守りながら、新たな作品づくりに励む

陶器所近くの王地山公園に祀られている王地山稲荷は、篠山の民話で知られる 「負けきらい稲荷」に登場する王地山平左衛門ゆかりの地として知られています。最近ではパワースポットとして 観光客の人気を集めています。

赤鳥居が連続する王地山稲荷参道かたわらにある王地山陶器所では、いまも現代の陶工たちが青磁・染付・赤絵など 当時の技法を伝える磁器、身に付けた技で新たな境地の作品にチャレンジした磁器など、王地山焼の製作と伝承に精進しています。

幻の磁器を手に取ってみてください

篠山オリジナルの磁器「丹波青磁 篠山藩窯 王地山焼」、その独特な風合いを手に取って感じてください。

往時の型を再現した霊獣文型皿

往時の型を再現した豆型皿 2,000円~

伝統に今様をプラスした湯呑 各種 2,000円~

干支を象った人気の香合・文鎮(文鎮十二支セットもございます※数量限定)

受け継がれた技を新しい感覚で表現 
絵付各種 1,800円~

大皿・中皿・スープカップ 三点セット 6,000円

◆陶芸体験教室のご案内

春は桜、夏は木々の緑、秋は紅葉と、四季折々の風情に包まれた王地山陶器所で、 ゆったりとした自然を感じながらオリジナルの器を作ってみませんか? 王地山焼の再興と普及に努めている陶器所の陶工が、初心者の方にも陶器・磁器づくりを親切に教えます。

初心者の方でも気軽に始められます

サクッと一時間半コース
染付体験
呉須という絵具を使い、王地山焼と同じ素焼きの器に絵付けをしていただきます。
手びねり体験
粘土を紐状にして積み上げていき、器の形を作る紐づくりや塊に穴をあけて器の形にする玉づくりなどを 体験していただきます。
・場所:王地山陶器所 華工房
・体験料金:各2,000円(お一人様)
※体験希望の方は、1週間前までにご予約ください。

じっくり体験コース
月2回の教室で、学びながら器づくりにチャレンジ
・開催日:第2・4木曜日
 午前10:00~12:00 午後13:30~15:30
・場所:王地山陶器所 華工房
・入会金:5,000円
(初心者 道具セット・粘土1㎏含む)
・月会費:3,000円
・追加粘土:1,000円(1㎏、焼成代含む)
※参加希望の方は、1週間前までにご予約ください。

◆陶器所 陶工の紹介

承けつぎ、創り、伝える ― 王地山焼の陶工たち

春は桜、夏は木々の緑、秋は紅葉・・・、四季折々の風情に包まれた、ゆったりとした自然を感じながら王地山陶器所の陶工が、再興と普及に努めています。

炎を絶やすことなく、伝統、技術を明日に紡ぐ

竹内保史  Takeuchi Yasushi

昭和59年佐賀県生まれ 大阪府で育つ
平成3年大阪府立港南高等学校美術科卒業
王地山陶器所に入所 作陶を始める
平成6年第42回 西脇市美術展覧会 優秀賞
平成17年阪神梅田本店初個展(以降毎年)
第53回 西脇市美術展覧会 優秀賞
平成21年第63回 姫路市美術展 入選
篠山まちなみアートフェスティバル
参加(以降毎回)
平成24年篠山にて作陶20周年展
平成26年第43回 日本伝統工芸近畿展 入選 
平成27年第44回 日本伝統工芸近畿展 入選
第53回 兵庫工芸展 神戸新聞社賞

児玉玲央奈   Kodama Reona

昭和59年福岡県生まれ 茨城県で育つ
平成21年京都伝統工芸専門学校卒業
王地山陶器所に入所 作陶を始める
平成26年篠山にて初個展開催
平成27年第4回 2015播磨・工芸ビエンナーレ
佳作  
第11回 篠山市展 優秀賞  

◆王地山焼膳・高砂 with 王地山焼

老舗の料理旅館「高砂」とコラボレーション

嘉永元年(1848)創業、初代以来の伝統とおもてなしの心を受け継ぎ、営まれる老舗の料理旅館「高砂」。

160有余年にわたる歴史を重ねてこられた「高砂」と、 丹波青磁 篠山藩窯 王地山焼の作品群がコラボしました。丹波青磁 王地山焼を五感で味わってください。

六代目の当主が丹波篠山の山里がもたらす恵みより厳選した食材、 素材そのものの持ち味を十分に活かした創作料理ランチ―丹波青磁 王地山焼の器でお楽しみいただけます。

王地山焼膳 1800円(税込)

■お申込み・お問合せは
丹波篠山・料理旅館 高砂(たかさご)
〒669-2331 兵庫県篠山市二階町6 TEL.079-552-2158
ランチ:11:30~14:00

◆基本情報

名称王地山陶器所 華工房
住所〒669-2325 兵庫県丹波篠山市河原町431
電話TEL/FAX:079-552-5888
開館時間8:30~17:00
休館日毎週火曜日  年末年始(12月29日~翌年1月3日)
※祝祭日は開館、翌日休館
入館料無料
駐車場無料 17台

◆交通手段・地図

鉄道・バス
JR福知山線「篠山口駅」より神姫グリーンバス篠山営業所行 「本篠山」バス停下車
徒歩約5分

自動
舞鶴若狭自動車道 丹南篠山口ICより15分