安間家史料館

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丹波篠山市立武家屋敷安間家史料館

◆施設概要/丹波篠山市立 武家屋敷 安間家史料館

安間家史料館は天保元年(1830)以降に建てられた武家屋敷で、平成6年(1994)10月から翌年3月にかけて全面的な改修を行い、史料館として一般に公開したものです。

江戸時代、篠山城の外堀の周縁には、その身分によって武家屋敷が配置されていました。安間家は篠山藩主青山家の家臣で、「高12石3人扶持」の禄を得る下級武士の一家でした。その住宅は通称「御徒士町」と呼ばれる武家屋敷群の一角にある標準的な徒士住宅で、茅葺で曲屋形式の母屋と瓦葺の土蔵が残っており、当時の武家の暮らしを伝えています。

内部には、安間家に伝来した古文書や日常に用いられた食器類や家具をはじめ、 のちに寄贈を受けた篠山藩ゆかりの武具や史料を展示しています。 旧安間家住宅は、平成6年5月20日に市指定文化財となっています。

◆御徒士町の歴史

江戸時代の武家屋敷の成り立ちを語る

慶長15年(1610)に篠山城が完成するとともに城下の町割が行われ、城の西側の外堀の堀端道に平行して南北の通りが 設けられ、その両側に徒士を住まわせたのが御徒士町の始まりでした。このときに割り当てられた間口は、平均8間であったことが、現状の境界などから復元的に確かめられます。

その後の経過は明確ではありませんが、江戸時代後期の天保元年(1830)に火災があり、御徒士町の大部分が焼失したと伝えられています。復興に際して屋敷は道路より六尺後退させ、火除地をつくって火災に備えたといいます。いまでも道路と土塀の間に犬走状の空き地を持っているのは、それに由来するものです。

明治の廃藩置県によって、江戸詰の家臣を中心として多くの家臣が篠山から転出していきましたが、御徒士町に住む人々は転出する者が少なく、以後も手入れを怠らなかったことが、かつての武家屋敷の面影をよく今に伝えることになったのです。

◆御徒士屋敷のこと

篠山藩―下級武士の暮らしぶりをいまに伝える

御徒士町にはいまなお数戸の武家屋敷住宅が存在していて、当時の面影をよくとどめています。現存する御徒士町の特徴は、下記のとおりです。

  • 武士の住宅である
  • 建築年代が天保元年(1830)の火災後、ほどなく建てられたものである
  • 各屋敷の間口は八間である
  • 各住宅は禄高・扶持数など大きな差がなかったにもかかわらず、規模や部屋の構成などに自由さが見られる
  • 屋敷の出入り口は築地塀に門を開き、土間には格子戸を用いている
  • 「右ずまい」住居で、座敷が北にくることから床の間は北にしつらえられた。縁を東につけたことで日照は東側からえた。 一方、曲屋の部分は座敷の西側を伸ばしてつくられ南側に開口部を設けて日照をえている。
  • 町並みとしては、篠山における最も古い景観をいまに伝えている

これらの特徴は全国的にみても素晴らしい文化遺産であり、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。 御徒士町の武家住宅は堀端や馬出周辺の武家屋敷と一体となって、篠山城を中核とする城下町の一角を形成し、 すぐれた歴史的景観をみせています。

◆安間家住宅の概要

高十二石三人扶持の武家住宅

安間家は篠山藩主青山氏の家臣で、禄高は天保八年(1837)の状況を伝える絵図によると「高十二石三人扶持」と 記されており、篠山藩の標準的な徒士住宅であったことがわかります。

母屋は正面を東に向け、間口六間半(約13メートル)、奥行七間半(約15メートル)あり、部屋割は正面に向かって玄関、右奥に庭園に面した八畳の座敷を配置し、 玄関奥には台所、座敷の奥に仏間、居間が続いています。

安間家住宅 棟別面積

棟 別延べ床面積(㎡)構造
家 屋131.35㎡木造・茅葺
土 蔵28.68㎡木造・瓦葺
便 所13.23㎡木造・鉄筋コンクリート・瓦葺
7.76㎡木造・茅葺

間取り図

◆丹波水琴窟

水琴窟は、江戸時代に考案されたと言われている日本独特の庭園文化です。日本庭園で地中に伏甕をうめるなど 空洞を作り、そこにしたたり落ちる水が反響して心和ませる美しい音色に聞こえるようにした仕組みです。 安間家史料館の水琴窟は、甕には日本六古窯の一つの丹波焼を使用し、甕の底に穴を開けた甕をふせて埋めています。

水琴窟は庭に風雅な趣を添えるとともに、地中からもれてくる高音で奥深く何とも言えない優しげな響きが 庭園全体にさわやかな静けさをもたらしています。ちなみに同じような装置に、畑の農作物を荒らすシカや イノシシなどを音で驚かせて追い払うために考案された「鹿(シシ)おどし」という仕掛けがあります。 京都の詩仙堂のものが有名です。

安間家史料館の水琴窟は、平成16年(2004)9月28日に初音式を行って以来、来場者の皆さんに 「さわやかな静けさ」を楽しんでいただいています。

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水琴窟の概要

横・縦65センチメートル、高さ65センチメートル、形は釣鐘状、温度は約1230度。48時間掛けて焼かれた甕です。

甕の底に直径約3センチメートル程の穴をあけ、手水鉢・手燭石・湯桶石や前石でかこまれた中央に穴(巾1.2メート、 深さ1.2メートル)をほり、逆さにして埋めています。

甕の下と周辺には、グリ石が引きつめてあります。上から甕がみえないようにゴロタ石(那智黒等)を 敷き詰めています。

その他見どころ

施主篠山市
施工場所丹波篠山市西新町95番地 武家屋敷安間家史料館内庭園
庭園面積9.68平方メートル
植栽黒松・ヤマモミジ・千両・万両・竜のひげ・葉蘭
置物手水鉢・手濁石・湯桶石・前石・飛石・燈籠・竹製の筧
金閣寺垣と呼ばれている竹垣
丹波焼の甕

◆ご利用案内

基本情報

住所〒669-2334 兵庫県丹波篠山市西新町95
電話TEL:079-552-6933
開館時間9:00~17:00 ※受付終了 16:30
休館日毎週月曜日  年末年始(12月25日~翌年1月1日)
※祝祭日は開館、翌日休館
駐車場無料駐車場あり
入館料大人:200円  / 高校・大学生:100円  / 小・中学生:50円
4館共通入館券大人:600円  / 高校・大学生:300円  / 小・中学生:150円

※共通券は2日間有効。 ただし2日目が休館日の場合は当日のみ有効。
※歴史美術館の特別展期間中は、4館共通券の料金が異なる場合があります。
入館無料対象①身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方
②保護者同伴の6歳未満のお子様
③「ひょうごっこココロンカード」「のびのびパスポート」をお持ちの方
④日本博物館協会会員証をお持ちの方
⑤「ひょうごカルチャーパス」をお持ちの方
館内ガイド必要に応じて展示解説や質問への対応をさせていただきます。
※事前予約要

バリアフリー情報

●車椅子用トイレ1箇所完備

学校関係者の方へ

丹波篠山の歴史を一挙に学べる篠山城大書院・青山歴史村・武家屋敷安間家史料館・歴史美術館は 班別ウォークラリーに適しており、近年、阪神圏の多くの学校に利用していただいています。

※校外学習でのご入館は、お手数ですが、かならずご予約をお願いいたします。
※必要に応じて展示解説や質問への応対をさせていただきます。
※見学準備や事前・事後の学習に役立つ情報提供、さまざまなご相談もできる限り対応いたします。

団体入館申し込みお問い合わせはこちら

◆交通手段/地図

●鉄道・バス
JR福知山線「篠山口駅」から神姫グリーンバス篠山営業所行「二階町」バス停下車 徒歩15分

●自動車
舞鶴若狭自動車道「丹南篠山口I.C.」から東へ約10分

歴史文化施設地図



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